痛みって何?痛みの役割
こんにちは。下妻整骨院しもつま鍼灸院のブログ担当の寺崎です。
今回は痛みとはどんな役目をしているのか改めて考えてみようと思います。
痛みは不快です。毎日の生活に支障が出ます。痛まない方が面倒くさくなくていいのに、なぜ我々は痛みを感じてしまうのでしょうか。
病気やケガなどで損傷した組織を修復している期間、身体を動かさないようにするためです。
痛みを感じることができないと、ケガを何度も繰り返す可能性があります。一生回復できないダメージを受けてしまう可能性もあります。痛みは防衛反応、身体を守って動かさないための警報という役割があります。
痛みが発生すると、それに立ち向かうため交感神経、副腎皮質系という部分が活発化し闘争、逃走本能を活発化させるホルモンのアドレナリンが大量に分泌されます。それで、交感神経が優位になり、呼吸数、心拍数の増加、発汗作用、血圧上昇、筋肉の緊張といった反応が起こります。この時期は、痛みの原因を解消すると、痛みは徐々に消失していきます。
次に痛みの種類がいくつかあるので分類してみます。
1 侵害受容性疼痛
外傷によって皮膚や内臓などの神経終末である侵害受容器が刺激され、脳に伝えられる痛みです。
日常生活の痛みのほとんどがこの侵害受容性疼痛だといわれています。
この侵害性受容疼痛は外傷で壊れた細胞からプロスタグランジンという痛みや熱、腫れを引き起こす成分がつくられます。プロスタグランジンは神経の感受性を高めて神経を過敏にしてしまい、余計に発痛効果を増強してしまいます。
解熱鎮痛剤はプロスタグランジンができるのを抑えることで痛み、熱、腫れを軽減させます。
2 神経障害性疼痛
神経そのものが損傷しておこる痛みです。外傷はなく神経そのものが原因の痛みになります。侵害受容性疼痛とは違い神経そのものに炎症が起きますので、さらに激しい痛みに感じます。
身体の表面の外傷であれば、目で見えるので傷の状態を比較的把握しやすいです。しかし、神経障害性疼痛の場合は実際に目で見ることはできません。
深部痛といわれる体の奥の方の痛みは神経症障害性疼痛であることが多く、温めると楽になることがあります。患部の血行低下です。神経自体の痛みにより交感神経が過度に緊張していて、損傷部位の血流が低下していると考えられます。
3 中枢神経障害性疼痛 (心因性疼痛)
痛みの原因が特定できず、心の病気と考えられいて心因性疼痛と呼ばれていました。最近では脳の機能異常が痛みを敏感にさせている可能性が考えられます。精神疾患のうつ病や統合失調症もパーキンソン病と同じように脳の機能障害とされ始めていますが、この疼痛も体の異常に起因する疾患と捉えられています。
4 脳、脊髄の痛み
事故などで脳、脊髄が損傷して感じる痛みです。
まとめ 痛みの悪循環→慢性痛へ
痛みが起きるメカニズムはこのようにいくつかあります。一度痛むとそれぞれが悪循環を起こすことがあります。
痛みは緊張を高めます。これは交感神経という体の緊張を高める神経を興奮させるからです。交感神経が興奮すると血管が収縮し、筋肉の緊張も高まるため血流が悪くなります。血流が悪化が持続すると少しづつ組織が酸素欠乏し、新陳代謝が悪化し組織が障害されます。組織が障害されると発痛物質がつくられ、さらに痛みが誘発されます。
必ずこのような悪循環になるわけではありませんが、慢性的な痛みはこのような悪循環が起きていることが多いようです。
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